私の出会ったアラスカ⑩ また必ず戻りたい場所! [アラスカ]
その日は特別な朝でした
朝の散歩に出かけようと、表にでたら
とても美しい鳴き声が聞こえてきました
まるで空気の波紋が広がるような透明なもので
見まわしてその声をたどっていくと
それは1羽のワタリガラスでした
今まで聞いていたワタリガラスの声は
木製の鈴を転がすような鳴き声だったり
高く響くような声だったり
普通のカラスとは明らかに違っていても
そのような透明な声ではありませんでした
ああ、今日はいい日になるな~と感じました
最初に出会ったご夫婦は、
だれも歩いていない町のゴミを拾っていました
橋の上ではハクトウワシの交尾に遭遇
これほど春を象徴する光景はないのでは!!
空港と町をつなぐ橋の上からの絶景
すれ違う人たちもみんな笑顔で、
『素晴らしいね』『いい朝だね』と声をかけてくれました
一番嬉しかったのはワゴン車に乗ったたくさんの人たちが
笑顔で手をブンブン降って通りすぎていってくれたことです
そしてB&Bに戻ってピートとバーサと朝ごはんを食べていたら
バーサのお友達が『昨日、グリズリーがでた!!!』と伝えに来ました
ビーバーではまだまだ雪と氷の世界でしたが、
シトカでは冬眠から目覚めたクマが活動を始めたんですね
今、私がいるこの島のどこかで大あくびしてるかも!!
ここは古いロシア人墓地、
そしてロシア人が来る以前、何千年もの間クリンギット族の神聖な墓地だった場所です
そう、星野さんの友人、ボブ・サムさんが25年もの間守り続けてきた場所
とても静かで木漏れ日が射し込むその場所はとても落ち着きました
苔むした森の中で咲き始めたクロッカスの暖かい色に
ボブ・サムさんが長い間一人で行われてきたことが
今、ここを訪れるすべての人の癒しになっているのだと感じました
出会った別のボブさん
彼もこの場所はとても素晴らしいと言っていました
降りた場所は教会でした
その後、歴史公園へ
そこで出会った方が、歴史公園で働いていて案内してくれました
英語ができない私のために
ゆっくり、一言一言わかるように話してくれたので
私は写真も撮らずに、その方の話を聞くだけでとてもいい1日を過ごしました
翌日、もう1度、今度はもっとゆっくり歩いてみようと歴史公園へ
天気は下り坂ですがとても素晴らしいシトカ富士
ここで養殖されているニシンの卵はすべて日本に行くそうです
白鳥の鳴き声かと思ったら、雁?
暖かくなったので、戻ってきたのでしょうか
歴史公園の入り口です
たくさんのトーテムポールが建っています
町の人たちの憩いの場所であるとともにとても素晴らしい森です
ゴゼンタチバナの新芽
アメリカのミズバショウは黄色!
大きな樹が倒れた跡なのでしょう
若い幼木がたくさん育っていました
ここでもミソサザイやリスが遊びにきてくれます
咲き始めたばかりのピンクの花はサーモンベリー
とても美味しいのだそう!食べてみたい!!
デビルスクラブ(ハリブキ) は大切な薬草
長靴の樹
かなりデフォルメされたオコジョの樹♪
川の淵では土が削られ、根がむき出しになっている樹も多くあります
今は穏やかで水量も少ないインディアン・リバー
この川には6~7月に多くの鮭が遡上するそうです
そしてここでは鮭を捕るクマの姿も見られるそうですが、
町に近いこの場所でクマと人の関係はどのように保たれているのか知りたいですね
ゆっくり歩いても2時間はかからない公園に
20基近いトーテムポールが置かれています
歴史公園から見るシトカの町と海、シトカ富士
公園までの通り沿いには桜の花が植えられており、
ちょうど花が見頃でした
今年の桜は、シトカが最初!
5日間でシトカの春をとてもたくさん見て、感じることができました!
さあ、帰らなくっちゃ!!
B&Bでずっと独占できたリビング
ここで毎日夕暮れを眺めながら、コーヒーを飲み、本を読み
本当にくつろいで過ごすことができました
ピートとバーサ、2人ともかなりのご高齢ですが
まだまだお元気でいてほしいです
ピートは11月で89歳になるというので、また会いに来られたらいいな~!
私の作ったフェルトのわんこをとても喜んでくれました
たくさんハグして、何度も手を振って
さあ、空港までまた歩きます
シトカの空港はヤポンスキー島にあります
日本人漂流者が流れ着いた島にちなんでつけられた名前だそうです
なんだか日本とご縁のあるシトカ
また絶対に訪れたい場所になりました
またこのアラスカ航空の飛行機に乗れますように
アリューシャン列島を通過しているときに見た流氷
長くて短い25日間のアラスカ
最近よく考えるのは
私にとってアラスカへの第一歩は今だからよかったのではないかということ
尾瀬での10年間がたぶんいろいろなことを考え、見る目を、感じる心を
少しだけ養ってくれたように感じます
明日からまた尾瀬が始まります!!!
今年は私にとって新しい1年になると思いますが、
どうぞ、よろしくお願いします
2015-04-16 18:00
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